就活生・山田さん
消費財メーカーを目指す大学3年生。グループディスカッション(GD)はあまり得意でなく、インターン選考で大苦戦。プロ講師のもとで特訓中!
就活プロ講師・清水さん
DEiBA Company代表取締役でYoutuber。元リクルート常務。
「DEiBA就活チャンネル」や就活対策セミナーでグループディスカッション(GD)を教えるプロ講師。
「週休三日制を取り入れることに賛成か反対か」という問題について考えます。
山田さんの解き方
1.診断
前提確認:誰の目線で考えるか定義する。今回は従業員の視点で考える。
目標確認:週休三日制を取り入れることに賛成か反対か決める。
2.検討プロセスの設計
①評価の基準を決める
②①をもとに選択肢を評価し、賛成か反対か絞り込む
3.検討
①評価の基準は?
賛成か反対か判断する基準を定義する。
まず「週休三日制(四日営業)」というのがどういう状態なのか考える。
週休二日(五日営業)の場合と比較すると、時間が1日短くなる=業務時間が25%短いということなので、
週休三日の場合も同じだけの利益を担保するには、以下のいずれかの状態になる。
・時間:給与は変わらないが、1日の業務時間が+25%長くなる(例:8時間→10時間)
・給与:業務時間は変わらないが、給与が25%減る(例:月25万円→月18.8万円)
・作業効率:業務時間も給与も変わらないが、時間あたりの仕事が増え、工夫改善がより必要になる
時間、給与、作業効率の3点を基準として、週休三日制を導入するべきかどうか考える。
②選択肢の評価
アルバイトやインターンなど、自分が働いた経験をもとに議論していく。
時間
例)「1日あたりのシフトが+25%長くなると、睡眠時間が極端に短くなってしまう。五日営業のほうが良い」「その分1日休みが取れるなら、四日営業に賛成である」
給与
例)「余暇が増えても給与が安くなっては自由に使えるお金がなくて意味がない。それなら週休二日のままでよい」「給与よりもプライベートの時間を優先したいので、週休三日がよい」
作業効率
例)「アルバイト先で人員削減があった経験から、効率性を高めるのは一長一短でいかないことを知っているので、自分は週休二日のままでよい」「時間あたりの仕事の密度が高い方がやりがいがありそう。週休三日に賛成」
・・・など
4.結論
従業員目線で考え、週休三日制には反対という結論に至った。時間、給与、作業効率について、自分たちのアルバイト経験も踏まえて検討すると、週休三日制を取り入れて休みが1日増えても、その分給与や作業効率の負担が増大するためである。
プロ講師の解説
「週休三日制を取り入れることに賛成か反対か」
この問題は、選択型>二択のタイプです。
選択型ですから賛成か反対かという2択から答えを選びます。この場合は比較軸が重要な要素になります。
まずは定義をします。企業側(経営側)なのか従業員(雇用される側)にとってのどちらなのかですね。
議論するのは従業員になる皆さんの方が理解しやすいですから働く皆さん、それもこれから入社する皆さんにしましょう。
今までと同じ仕事で同じ収入が約束されて休みが増えるなら、全員が喜ばしいことだと認識しますから、議論の余地がありません。
この中に隠れているのは、
①週5日でやっていた仕事を週4日でやりなさい。生産性を25%アップしなさい
②従来と同じ生産性なら給与を25%カットする
という意味合いです。
普通②は望みませんから、①を議論します。
「生産性を25%上げて週休3日間」と「従来の生産性で週休2日間」のどちらを選択しますか。という問題に置き換えて考えるということです。
現実を考えないと生産性を25%上げて3日間を選ぶという底の浅い議論になります。
生産性を25%改善するという目標を掲げた時にすぐに実現されるでしょうか。無理ですね。
すると労働時間が長くなることが発生します。毎日従来8時間働いていたと仮定すると1日分8時間を残りの4日で吸収しますから、毎日2時間残業が多くなります。生産性の向上がなければ毎日2時間余計に働いて帳尻を合わすということです。
同じ給与で経営側は達成しようとしますから、その分はサービス残業ですね。
すると
①生産性を改善するまで2時間毎日残業を増やして休日を1日勝ち取る
②工夫改善をして密度の高い仕事をして休日1お1日勝ち取る
③従来通りに働き方で休日2日間
を比較する、ということになります。
実際に生産性を25%上げる大変さを理解したうえで、本当はどちらが良いのかを考えていきます。
では、25%アップというはどのような事なのかを体験に基づいて議論しましょう。
アルバイトや勉強を基に25%の大変さを共通認識することが重要です。
全員が共通で認識できるアルバイトや業務を認識しましょう。塾講師や飲食店のアルバイト経験のある方が多いでしょうから、そういうものをイメージしてみます。
飲食店はお店の営業時間が決まっているので、残業できません。
この前提で議論しましょう。「生産性を25%アップする」とは、現在の人員が5人なら、同じ仕事を4人で回せという意味です。
その大変さを認識したうえで
・生産性を上げて休日を勝ち取るか
・今のままでいいのか
どちらが良いのか?という議論になります。「生産性を上げるべきだ」という論から地に足の着いた議論をしましょう。
業務効率の高い職場でさらに生産性を上げるのは困難です。更に上げようとするとストレスが高まり、働く4日間が辛くなります。
休みが増える喜びよりも4日間のストレスの増大を考えると、私は従来通りに週休2日間を選択します。
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