新卒の採用でグループディスカッション選考を行う企業は年々増加しており、今や新卒採用を行っている企業の約5割、大企業だけに絞ると7割近くの企業が選考でグループディスカッションを採用しています。
就活生同士で話し合いをしている様子を見られる選考方法ですが、グループディスカションという慣れない選考形式に不安を覚える就活生も多いはず。
議論の中で人事(採点者)から高評価を受けるためにはどのような能力が必要なのか、必要なスキルについて解説していきます。
グループディスカッションで求められるものは企業によって違う
結論からお伝えすると、グループディスカッション選考で求められる能力は企業の採用基準によって異なります。
それでは、受験する企業がどんな能力を求めているかはどのようにして知る事ができるのでしょうか?
企業の求める能力を調べる方法
確実な方法はない
どんな能力を求めているのか=評価項目となりますが、各種選考における評価項目は機密事項とされている事が多いため、内部の人と関わりが無い限り選考の評価項目を正確に知る事はできません。
(もし漏れていたら問題となってしまいます。)しかし、その企業の選考でどのような能力が求められているか、大まかな評価基準を知る方法を紹介します。
ホームページを確認する
まずひとつは企業のホームページに書かれている内容から採用基準を判断する方法です。
企業のホームページから「採用情報」のページを見ていくと、多くの企業が「求めている人物像」といったものを設定し、公開していることが分かります。
「求めている人物像」からその会社で必要な能力を逆算し、グループディスカッション選考での振る舞いを調整していくと良いでしょう。
業界や職種から予測する
次に、業界や職種からグループディスカッションで求められるスキルを予測する方法もあります。
分かり易いもので言うと、コンサルティング業界は論理的思考能力や課題解決力、金融業界や人材業界であればコミュニケーション能力、また、職種で言うと営業職は発信力やコミュニケーション能力が求められると予測されます。
自身が目指す業界や職種の業務を把握し、グループディスカッション中に仕事をしているイメージが伝わるように振る舞いましょう。
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一般的にグループディスカッションで求められるものは?
まずはホームページや業界・職種から、グループディスカッションで求められる能力を逆算する方法を紹介しましたが、やはりグループディスカッション中にどのような企業も評価する基本的な能力やスキルも存在します。
基本的に必要となるグループディスカッションでのスキルを把握し、自分が参加する際どうすればいいか考えていきましょう。
協調性
面接やエントリーシートでは判断できない、グループディスカッション選考のみで評価される代表的な能力は「協調性」です。
他人の意見も受け入れ、グループの結論をより良いものとするために様々な意見を取り入れて調整する力とも言えます。
グループディスカッションでは意見がぶつかってしまう事も多くありますが、いかなる場合も「多数決」で結果を決めてはいけません。
自分が正しいと思っている事でも、話し合いの結果相手の意見を受け入れる姿勢も見られています。
話の流れや出たアイディアが間違っていると感じた場合、強い姿勢で正していく姿を評価されるか、協調性をもってチームの調和をとる姿を評価されるかは、企業によって異なるので、ホームページで求める人物像把握する等して、対応を変えていきましょう。
発信力
グループディスカッションでは周囲との協調はもちろん、自分をしっかりと表現して意見を発信していくことも重要で、発信力があるか無いかで、物事に対する積極的な姿勢や主体的に動けるかどうかも見られているので注意が必要です。
特に最近は反対意見を言わずに出た意見に同意するだけで終わってしまう就活生も多いので、自分の意見をしっかりと発信できる人材が求められている傾向にあります。
積極的なのか
発信力を評価するポイントとして、グループディスカッションに挑む積極的な姿勢があります。
グループディスカッションに取り組む姿勢は、そのまま実際の業務に取り組む姿勢として評価されますので、議論やプレゼンの準備には積極的に参加しなければなりません。
周囲に任せっきりにならないように、主体的な行動を心がけましょう。
特に新卒はポテンシャル採用となる場合が多いため、積極的な姿勢や主体性は重要です。
これが高ければ成長力も高いと評価され、反対に低ければ成長力も低いと判断されてしまいます。
発信の質が高いのか
発信していく姿勢は評価されますが、誰でも言える意見を声高々に発言してもあまり意味はありません。
自分らしさや個性・発想の仕方・オリジナリティのある意見をきちんと発信できているかどうかも求められるスキルのひとつです。
説得力のある言い方なのか
いくら良いアイディアを発言しても、自信のなさそうな態度や言い回しで発言すると説得力が欠けてしまいます。
例えば商談の際など、実際に仕事をする場では発言の内容に対応する説得力のある言い方も合わせて必要ですので、はきはきと自信を持って話す練習をしておきましょう。
統率力
統率力(リーダーシップ)も、どの企業のグループディスカッションでも求められる能力のひとつです。
では、統率力(リーダーシップ)はどのような部分で測られるのでしょうか。
チームを結論に導く力
グループディスカッションでは「こうしよう」「ああしよう」と、滞りがちな議論の中でも決断をし、チームが進む方針を示す事ができる人物が評価されます。
そのグループの議論の流れを作り、良い結論を出すまでの過程を作り上げた人物が統率力があると判断される事が多いでしょう。
論理性
次にグループディスカッションで求められる能力は、論理性(論理的思考能力)があります。
物事を論理的に考えて発言できているかが評価されており、これができていなければ高評価を獲得することはできません。
評価されるには、筋道を立てて物事を考えられることが大切です。
論理的におかしくないか
より良いディスカッションにするためには、「意見の根拠」を示しながら発言する事が重要です。
今までの議論を無視してただ思いついただけのような突拍子もないアイディアはマイナス評価に繋がる事があります。
根拠とアイディアをしっかり繋げ、メンバー全員が納得できるように意見をすることで、論理性の高さをアピールすることができます。
グループディスカッションが実際にどのような評価基準なのかを実際に使われている採点表を見せながら解説しています。
→グループディスカッションの評価基準は?採点表を公開しながら解説!
その他の求められるスキルとは
ここまで会社ごとに求められる能力やスキルの探し方や一般的にどの会社でも求められるスキルを紹介しましたが、他にもグループディスカッションで注目される能力を紹介します。
知識量
グループディスカッションの出題テーマのジャンルは多岐に渡りますが、社会人になるうえで求められる基本的な知識を基にしたお題が多く出題されます。
特に、自身が受ける業界についてのテーマについての出題が多い傾向にあるため、受験業界に関するニュースや知識は事前に勉強したうえで臨むことをお勧めします。
もし、その業界を目指す人ならよく知っている事を知らないと「志望度が低いのではないか」と疑われてしまう可能性もあります。
視野の多様さ
視野を広く持つこともグループディスカッションで求められるスキルのひとつです。
議論が行き詰ってしまうとどうしても焦ってしまい、自分の考えや意見に固執してしまう就活生もいらっしゃいますが、そのような場合でも落ち着いて俯瞰的に物事をとらえて突破口を開く学生は高評価を得やすくなります。
企業側や利用者側その他の利害関係者の視点を持っているか
多様な視野を持つうえで最も意識して取り入れてほしいのが「企業側や利用者側その他の利害関係者の視点」です。
特に学生のうちは「企業側」の事を考える事はなかなか無い部分だと思うので、ビジネススキルを学べる本で学んだり、実際に社会人の人と会って仕事について話を聞いて知識をつけたりするのも良いでしょう。
アイデア力
クリエイティブな考え方が必要な職種であれば特に「アイデア力」は見せておきたい部分です。
クリエイティブな職種でなくても、仕事の問題を解決するうえでアイデア力は必要になる能力ですので、正しくアピールできれば高評価に繋がります。
特に課題解決型のグループディスカッションは、メーカーや広告系の企業で多く取り入れられていることからもわかるように、問題解決能力だけでなく柔軟な発想力でアイデアを出す能力が求められる傾向にあります。
独自性
グループディスカッションのルールだけを意識し、回答が一般論となってしまっているグループも良くありますが、企業からの評価はいまいちとなります。一般論のような発言にならないために重要なのは自身の経験や価値観から独自性のあるアイデアを出すことです。
学生のディスカッションということで斬新な発想やアイデアに期待している企業も多いため、グループディスカッションにおいて発想力は重要なスキルの一つとなります。
まとめ
グループディスカッションはただ漠然と人柄や能力全体が見られているわけではありません。
グループディスカッションを攻略するためには、何が見られているのか、評価されているポイントを知ることが重要です。選考の内容ごとに評価されているポイントは違い、グループディスカッションは面接とは違う能力が見られています。
評価されているポイントを知っておけば、効率的にアピールもしやすく、高評価も得やすくなります。
この記事で紹介したように、どのようなスキルが評価されているのかを理解したうえでアピールし、実際の選考で高評価を獲得していきましょう!
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