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【グループディスカッションのテーマ】選択型の例題と解答例3選で詳しく解説!

目次

「選択型」とはグループディスカッションの頻出パターンの1つ。

本記事では、グループディスカッションの「選択型」のテーマをどのように解いていくか、実際の問題を例に挙げながら紹介していきます。

選択型テーマとは?

「選択型」とは、複数の選択肢からふさわしい回答を絞り込む問題です。

更に細かく分類すると、以下のようになります。

(A)有限のものからの選択

例:昼食のメニューとしてふさわしいのは「ラーメン」と「パスタ」のどちらが良いか検討してください。

(B)順位づけ

例:働く上で、「仕事のやりがい」「福利厚生」「人間関係」を、重要な順番に並べてください。

いずれの場合も、基本の流れに沿って解いていくことが可能です。

(1)前提と目標の定義

「前提」と「目標」を決め、グループ全員で目線を合わせます。

「前提」とは議論を成立させるために必要な要素のこと、

「目標」とはGoal、つまり目指すべき結論のことです。

(2)評価の基準の設定

「選択型」の問題においては、選択肢を比較検討するための基準の設定がポイントです。

「基準=何を以て良しとするか」を決めなければ、何がメリット(またはデメリット)になるかが不明瞭で、水掛け論で終わってしまいます。

必ず評価の基準となる要素を設定し、全員で共通認識を持つようにしましょう。

また、基準となる要素は1つとは限りません。複数ある場合は、より重要視する要素から優先して検討すると、議論がしやすくなります。

(3)選択肢の比較検討

(2)で設定した要素を基準として、選択肢を比較検討していきます。

選択肢のうち、より基準を満たすものが結論となります。

選択型以外のテーマの流れも知っておきましょう。

→抽象型のテーマの流れ

→課題解決型のテーマの流れ

選択型テーマの例題と解答例3選

 ここからが選択型のテーマの例題とその解答例を紹介していきます。

昼食のメニューとしてふさわしいのは「ラーメン」と「パスタ」のどちらか、検討してください。

前提と目標の定義

①前提

議論を行なうために必要な要素として、「主語」と「ラーメン」「パスタ」について定義します。

「主語」は「誰が昼食を摂るのか」です。年齢や職業などの要素が挙げられます。男性アスリートと小学生の女の子では、食べるものもその量も異なりますよね。

また、「ラーメン」「パスタ」だけだと抽象的ですから、「どんなラーメン(パスタ)か?」を簡単に設定したいところです。但し、作り込みすぎると、都合の良い設定になってしまうので注意が必要です。

ここでは、以下のとおり定義してみます。

・主語:25歳、会社員、女性

・勤め先から同じくらいの距離のところにある店舗で外食する

・ラーメンはオーソドックスな醤油ラーメン、パスタはオーソドックスなトマトソースとし、どちらも800円、量は同じくらい

②目標

今回は昼食のメニューをラーメンかパスタか選ぶことがゴールです。

「25歳、会社員、女性」の昼食のメニューとしてふさわしいのは、「オーソドックスな醤油ラーメン(800円)」か「オーソドックスなトマトソースパスタ(800円)」のどちらか、という問題になりました。

 

評価の基準の設定

「25歳、会社員、女性」が昼食に求める要素を検討します。

・安い

→今回は金額も量も同じなので、「コスパが良い」に変更

・おいしい

・手軽である

・体にいい

・映える

もう少し具体的に考えてみましょう。

・コスパが良い:値段の割に良い(量が多い、見た目が良い)

・おいしい:素材にこだわっている、味が薄すぎないor濃すぎない

・手軽である:すぐに食べられる(近場である、待ち時間や提供時間が短い)

・体にいい:栄養(炭水化物、タンパク質、ビタミン)のバランスが良い

これらを評価の基準として、ラーメンかパスタか検討していきます。

選択肢の比較検討

表を使って「〇×」や点数をつけて評価すると分かりやすく、論理的に議論することができます。

比較した結果、「〇が多かったほう」または「点数の高かったほう」が結論となります。

〇の多かった「パスタ」が結論となります。

働く上で、「仕事のやりがい」「福利厚生」「人間関係」を、重要な順番に並べてください。

前提と目標の定義

①前提

議論を行なうために必要な要素として、「誰にとって」について定義します。

就活生と社会人では何を重要視するか違うはずですし、ひとくちに社会人と言っても、年齢や立場で重要視するものは異なります。

今回は「就活中の大学3年生」と定義してみます。

②目標

今回は、働く上で「仕事のやりがい」「福利厚生」「人間関係」の順位づけをすることがゴールです。

評価の基準の設定

何を最も重要視するのか、順位付けの基準を設定します。

選択肢ごとの特性から議論を始めると、根拠がないまま進行してしまうため、注意が必要です。

また、今回は順位を決める必要があるので、基準ごとに点数をつけて比較すると議論しやすくなります。

たとえば以下のように設定します。

A)働く上で絶対に譲れないもの

B)働く上で、通常あるべきもの

C)働く上で、なくても良いが、あると良いもの

1位は5点、2位は3点、3位は1点とします。

また、ABCが同格であるか、この中にも優先順位があるのか検討し、優先順位がある場合は更に点数を決めます。

今回はそもそも優先順位がA>B>Cとなっているので、Aは点数が2倍、Bは点数が1.5倍になるものとしてみます。

また実際に社会で働く前の就活生の目線で考えますから、実際の企業選びをイメージしてみてください。

選択肢の比較検討

先ほど設定した基準を使って、「仕事のやりがい」「福利厚生」「人間関係」を比較検討し、順位をつけます。

価値観によって人それぞれ考え方が異なるので、経験をもとに、自分なりの考えを発信してください。

A)働く上で絶対に譲れないもの(×2倍)

・仕事のやりがい:アルバイトでバイトリーダーになって責任を任されたとき嬉しかった!→1位5点×2=10点

・福利厚生:待遇が良いに越したことはないけど、待遇でアルバイトを選んだわけではないし・・・→3位1点×2=2点

・人間関係:部活でも円滑なコミュニケーションが不可欠だったので、仕事でも大事にしたい!→2位3点×2=6点

B)働く上で、通常あるべきもの(×1.5倍)

・仕事のやりがい:サークルでは役職はついていないが、自分の担当の仕事は当然誇りを持っている→1位5点×1.5=7.5点

・福利厚生:そもそも法律で決まっている→2位3点×1.5=4.5点

・人間関係:ゼミやサークルでも相性の良し悪しはあったな・・・→3位1点×1.5=1.5点

C)働く上で、なくても良いが、あると良いもの

・仕事のやりがい:部活でも最初は球拾いだった、やりがいがあるわけでなかったけど頑張った→1位5点

・福利厚生:まかないが美味しかったのでアルバイトを頑張れた→2位3点

・人間関係:部活ではたとえ仲が悪くても試合となると力を合わせて頑張った→3位1点

総合得点は仕事のやりがい=22.5点、福利厚生=9.5点、人間関係=8.5点となるので、「仕事のやりがい」が回答となります。

京都を旅行するなら「春」「夏」「秋」「冬」どの季節が良いか検討してください。

前提と目標の定義

①前提

議論を行なうために必要な要素として、「主語」について定義します。「誰が旅行するか」ということです。

今回は「25歳、男性、ひとり旅」としてみましょう。

②目標
今回は「春」「夏」「秋」「冬」のうち最も京都旅行に適した季節を選ぶことがゴールです。

評価の基準の設定

「25歳、男性」が「ひとり旅」をするのに重要な要素を検討します。

なぜ旅行をしようと思うのか、旅行するなら何が必要なのか、ぜひ実体験をもとに考えてみてください。

・日常とは違うことがしたい

→普段とは違う体験をする、珍しいものを見る

・快適に旅がしたい

→時間の制約を受けない、天候の心配がない

これらを基準にして、「春」「夏」「秋」「冬」を評価します。

選択肢の比較検討

表を使って「〇×」や点数をつけながら議論を進めましょう。

比較した結果、「〇が多かったほう」または「点数の高かったほう」が結論となります。

「春」と「秋」が〇3つで同率1位となりました。

この後は自分の価値観、京都を旅行した経験などを元に各々発言し、全員で合意したほうを選択する、という流れになります。

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選択型の注意点

選択型の問題は、最初から選択肢が与えられているため、序盤で「選択肢A派」「選択肢B派」と別れてしまうことがあります。

その場合は水掛け論になりがちで、抽象的な議論で終わることがよくあるので、あまり選択肢に引っ張られすぎないよう意識しましょう。

メンバーが選択肢の1つに偏ってしまい、そのまま結論に至りそうな場合は、あえて逆の立場を取るのも手。

そして、グルディス選考は「全員で合意形成して結論を出すこと」が大原則ですから、お互い一歩も譲らないときはどちらかが折れなければならないこともあるでしょう。

但し、その際も「なぜ折れようと思ったか」を論理的に説明してくださいね。

まとめ

選択型の問題はとにかく「判断基準を決める」ことがポイント。それを元にしながら比較検討すれば、論理的に結論を出すことが可能です。

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監修者
代表取締役志村の写真
志村 友樹

DEiBA Company代表取締役

早稲田大学文化構想学部卒業。新卒で大手損害保険会社に入社。創業社長の清水との出会いをきっかけに、2016年にDEiBA Companyに入社。2024年4月より創業社長の清水の後任として、代表取締役に就任。

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