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[日本ハム]外食産業において新規事業を立案してください。

オンラインにて活動する女性

目次

 

就活生・山田さん
消費財メーカーを目指す大学3年生。グループディスカッション(GD)はあまり得意でなく、インターン選考で大苦戦。プロ講師のもとで特訓中!

 

就活プロ講師・デアイバさん
DEiBA Company 学生マーケティング部所属。
就活対策セミナーでグループディスカッション(GD)を教えるプロ講師。累計8万人が参加したGDイベント「デアイバ」の運営も担当する。

外食産業において新規事業を立案してください。という問題を考えます。

山田さんの解き方

1.診断(現状分析、定義確認)

・誰がする?→日本ハム

・新規事業→日本ハムが今メインにしていない:食肉・食肉の加工品の卸以外

・目的→黒字に
・外食産業→家の外で食事を提供する飲食業、テイクアウト事業も含む

2.現状分析①+検討プロセスの設計

・競合:

 ・飲食店→レストラン

 ・テイクアウト→レストラン&テイクアウト専門店、パン屋等

・自社:

 ・外食系はメインではやっていない

 ・食肉・食肉加工のノウハウがある

 ・飲食店や食肉仕入れ先とのコネクションもある

 ・加工肉のネームバリュー

・顧客:

 ・外食する顧客=学生、社会人(働いている)、ファミリー

 ・食肉加工品が刺さりそうなのは→全部いけそう


→施策の方向性:自社の強みである食肉加工品を使った飲食店・テイクアウト・またはそれ以外の何か、ターゲットでセグメントを切って考えていく

 

3.現状分析②

 

外食・テイクアウトニーズ

刺さりそうな食肉・食肉加工品

単価

学生

・安い

・たくさん食べたい

・ソーセージ:安い

・ハンバーグ

・食肉:焼肉

低い

社会人(子なし)

・お酒

・健康的なもの

・おいしいもの(自分にお金を使える)

・サラダチキン:ダイエット

・ハム:サラダやお弁当に、ワインのつまみに

・ソーセージ:ビールと

・食肉:焼肉、ステーキ

やや高い

ファミリー

・子供でも食べられる味付け

・子連れでもゆっくりできる環境

・手間を少なくする

・ソーセージ、ハンバーグ:幼稚園児くらいから。食べやすい、すききらいしづらい

・焼肉:火さえ気を付ければ子ども連れでも行きやすい(メニューが多い)

やや高い(子供は安いが大人が高い

4. 施策立案

・学生向け:

 ・焼肉店(仕入れ先とのつながりを活かした、おいしくて安い)

 ・ハンバーガー店(仕入れ先とのつながりを活かした、おいしくて安い)

・社会人向け:

 ・ビアガーデン(ビールとあうソーセージ)

 ・クラフトビールのお店(流行ってる、ソーセージと合わせる)

 ・イタリアン(ワインとハム)

 ・サラダチキン等定期購入(健康志向)

・ファミリー向け

 ・ファミレス(ハム、ソーセージ、ハンバーグなどお子様ランチ)

 ・お子様ランチ特化レストラン(通常+大人のお子様ランチ

 

5.施策検討

実効性、実行性で検討する

・実効性

 ・長い期間を考えると、ビアガーデンは短期。

 ・単価で考えると、サラダチキンは安い、お酒出すところがやはり高い

・実行性

 ・競合を考えると、ハンバーガーやファミレス、学生向け焼肉は難しい(安さでは既に強いチェーン店には勝てない)

 ・店舗数の増やしやすさで考えると、イタリアンかクラフトビール(お子様ランチはニッチ)

→残ったのはクラフトビール、イタリアン


ビールとワインでいえばビールのほうが日本ハムの親しみやすいイメージにあう

結論】
→クラフトビールとソーセージのレストラン

プロ講師の解説

1.診断
事業立案系の場合、誰が何を目的にしていたかを明確にすることが大切です。目標において、今回はあえて具体的な数値(売り上げ目標や期間など)を決めていませんが、インターンのワークやケース面接、長めのGDだとマイルストーンを聞かれたり、フェルミを絡めた推定市場規模等を問われることもある関係で決めたほうが良いこともあるので注意しておきましょう。短めのGDで有ればこの程度の前提決めで問題ないでしょう。

2.現状分析①
3Cモデルを使ってよく考えられていると思います。競合や顧客から攻める手もありましたが、外食業界だとどちらも数多く考えられるため、今回は自社の強みを活かしていく方向性でアイデアを出していったのもGOOD。

5.施策検討
競合を特に重要視する着眼点が適切です。外食業界は大手でも個人店でも入れ替わりが速いかつチェーン店などは一強のイメージがあったため、競合は実現可能性の観点から重点的に考慮すべき。また、日本ハムが新事業として興すということで、売り上げ(単価や店舗数)も大きくないといけません。時間があれば、施策の一つ一つに〇△×つけて評価するのがおすすめです。「日本ハムのイメージに合う」という新しい軸が最後に出てきてしまっているので、「加工肉のネームバリュー」という実効性の項目に含めると、議論・思考に一貫性が出ると思います。

 

【総評】
今回の設問のような新規事業系では、現状分析が非常に大切です(今回は①、②に分けてみました)。フレームワークを使うなどしつつも、お題に合わせて柔軟に分析しましょう。本問だと、3Cの中でどこを重要視するのかや、軸の中での優先順位のつけ方がポイントです。

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監修者
代表取締役志村の写真
志村 友樹

DEiBA Company代表取締役

早稲田大学文化構想学部卒業。新卒で大手損害保険会社に入社。創業社長の清水との出会いをきっかけに、2016年にDEiBA Companyに入社。2024年4月より創業社長の清水の後任として、代表取締役に就任。

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