就活生・山田さん
消費財メーカーを目指す大学3年生。グループディスカッション(GD)はあまり得意でなく、インターン選考で大苦戦。プロ講師のもとで特訓中!
就活プロ講師・清水さん
DEiBA Company代表取締役でYoutuber。元リクルート常務。
「DEiBA就活チャンネル」や就活対策セミナーでグループディスカッション(GD)を教えるプロ講師。
「会社の進化とは何ですか?」という問題を考えていきます。
山田さんの解き方
1.診断
前提確認:誰の目線で考えるか定義する。今回は「学生が想像した場合」とする。
目標確認:「会社の進化」とはどういうことか、具体的に定義する。
2.検討プロセスの設計
①「会社の進化」に必要な要素を列挙する
②①をもとにまとめる
3.検討
①「会社の進化」に必要な要素とは?
今回は学生目線で考えると目線合わせしたので、自分たちの体験談を列挙しながら考える。
サークル、ゼミ、アルバイト、インターンなど、「組織が進化した」経験を挙げる。
(a)サークル解散の危機だったが、新入社員の勧誘に尽力し、人数を確保したため、存続した。
(b)大学3年生からゼミに所属したが、個人での作業が多く、思うように研究を深められなかった。週に2回、オンラインミーティングの機会を設けて情報共有したところ、円滑に進むようになった。
(c)個人指導塾のアルバイトをしている。教室全体では成績アップの目標を毎月達成できずにいた。講師で集まる時間を作り、各生徒の状況を共有し合い、お互い指導の工夫などアドバイスし合ったところ、月間目標を達成することができた。
(d)高校3年生のとき野球部の部長になり、練習メニューを作る仕事があったが、自分の打率が気になって部員全体に目を配り切れていなかった。そこで、練習メニュー作成は、レギュラーでない2年生に任せて複数パターン作ることにした。各メンバーに必要な練習ができるようになったことで、士気が上がった。
(e)大学2年の夏休みに短期留学した。留学先は日本人が多く、日本人だけで集まりがちだった。そこで、日本の「折り紙」を現地学生に教えるサークルを作り、英語で交流する機会を増やしたことで、クラスの雰囲気が良くなった。
②①のアイディアをまとめる
列挙した具体例から、何によって組織がどうなったのかを掘り下げる。
(a)・人数確保によってサークルが存続した
・メンバーで目標に向かい尽力したことで人数確保の目標を達成した
(b)・情報共有の場を設けて、コミュニケーションを円滑にとれるようになった
(c)・情報共有の場を設けて、コミュニケーションを円滑にとれるようになった
(d)・年功序列ではなく状況に応じた役割分担をすることで部の士気が上がった
(e)・コミュニケーションを円滑にとれるようになった
これらを結論としてまとめる。
4.結論
学生が考える「会社の進化」がどういうことなのか考えた。自分たちの経験から、「会社の進化」とは、「組織に必要な人数を確保して情報共有することにより、コミュニケーションを円滑にすること」だと考えた。
プロ講師の解説
「会社の進化とは何ですか?」
この問題は、抽象型>定義型のタイプです。
抽象的な言葉や概念を定義するタイプの問題です。
抽象的な概念や言葉を定義する問題は、辞書に書いてある内容を提示してほしいと出題者は思っているわけではありません。学生の皆さんの過去の体験や知識と経験を結び付け想像して、少し具体的な言葉で表すことです。
・診断と検討プロセスの設計
「会社の進化」は会社と進化に分化されます。
自分の中でイメージができない場合は、別の物(言葉)に置き換えて想像します。
会社を人間と置き換えると「人間の進化とは何ですか?」という問題になります。
こういう場合はメンバー全員が想像できるものに置き換えて考えることが重要です。
ではみんながイメージできる人間で考えてみましょう。
・検討
①人間の進化とは?
学校で学びました。人間は、色々な生物の中から猿に進化して、猿から、直立を覚えて、知恵をつけて現在に至るわけです。
すると、進化とは長い歴史の中で外的変化に合わせて、変化して対応することであるという概念が想像されます。
進化の中で重要な要素を歴史的に振り返って考えてみましょう。
ポイント1:突然変異が起きて種の中で特別な行動をとる個体の出現
ポイント2:外的変化(自然に変化)に対応
ポイント3:捕食者(敵)から逃れる能力
ポイント4:群れを成す
ポイント5:安定した衣食住の確保
ポイント6:次の世代につなぐ
ポイント7:自己実現
ポイント8:人の役に立つ(自分から社会全体へ)
という進化における重要なプロセスを共有しましょう。これを会社に当てはめていくのです。
この手法は広く【ベンチマーク】といいます。
②会社の進化とは?
人間の進化をベンチマークして会社の進化を考えてみましょう。
ポイント1:突然変異
創業者が考えたアイデア商品やサービスを作り出す
ポイント2:変化への対応
マーケット変化に併せて対処する
ポイント3:競合に打ち勝つ
競争相手に打ち勝つ
ポイント4:安定成長
従業員やステークホルダー全員の安定を模索
ポイント5:次に世代でも維持できる仕組みの構築
ポイント6:どんどん自分の理念で拡張する
ポイント7:社会全体に中に根を張る
社会に必要な仕組みの中に位置付けられる
こんな感じでしょうか。
・結論
以上を文章化して「会社の進化」をまとめます。
「会社の進化とは、創業者が考えたアイデアを社会に送り出し、変化に対応し、競合を超えてステークホルダー全員の安定を目指し、更に理念に基づき拡大して、世代を超えて生きていく仕組みを作り、社会全体に必要不可決な存在になっていくことである。」
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